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きらいな顔

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私は自分の顔がきらいだった。

特に笑顔がきらいだった。
しわしわになるし、目がなくなっちゃうし、口を開ければ歯並びが悪い。
二重あごにもなるし、頬が上がれば顔もまあるくなる。
とにかく自分の笑った顔がきらいだった。
以前「笑うとアンパンマンみたい」って言われたのもトラウマなのかも(笑)

fotologueにアップしてきた私のセルフポートレートには、笑顔の写真がない。
きらいな笑顔から遠く離れて、なりたい自分になれるように自分を撮ってきたから。

彼と一緒に過ごす時間を持てるようになってから、
お互い写真が好きなだけあって、当然撮り合う。
でも、笑顔を撮られるのがすごくいやだった。
だけど、彼はカメラを向けて「笑って」と言う。
知らんぷりをしていると、気を抜いて笑っている時に撮られてしまう。

撮ってもらった写真を見てみると、ほとんどが笑ってる写真。
うわー、ヤだー、って言うと、彼はそれがいいのに、と言う。

そんなある日、友達が彼のブログで私が笑ってる写真を見たと言った。
写真の笑ってる私を見て涙が出そうになった、って。
恵美さん今幸せなんだなって思った、って。
彼女は人が知らない私のかつての苦悶を知ってるからかもしれないけど。
それを聞いて、なぜだろう、目頭が熱くなった。

その写真の私は、目が三日月みたいで、顔はまあるくて、へんちくりんだけど、
とてもうれしそうに笑ってる。
あんなふうに笑うことが、もう長いことなかったように思う。
もちろん仕事では笑顔でいることはできたけど、
無防備に、あんなふうに、がはがはと笑うことなんて、ほとんどなかった。
声に抑揚もなく、無表情でため息ばかりだった。

彼女の言葉を聞いて、そんなかつての自分を思い出した。
笑顔がなかったし、笑顔の自分自体を嫌っていたな、って。
それは、私の人生そのものだったな、って。
笑顔のない自分、作った自分、それが自分だと思ってたし、そうありたかった。
ありのままの自分を許せなかった私がいた。

でも、今、私は、無防備に笑う。
顔が、しわしわになろうが、まあるくなろうが、
歯並びの悪いのが見えようが、二重あごになろうが、
そんなのどうでもよくて、顔がほころぶままに笑う。

自分がくったくなく笑えるようになったのだと気づいた時、涙が止めどなく流れた。
長い間失っていた自分の断片を取り戻したのだと思った。
その証を彼がいつも見せてくれていたのだった。
この顔がいいんだ、これがいいんだよ、って、
自分を嫌う私に、私の知らない私の顔を写真に撮って見せながら、
そのままでいいんだ、そう伝え続けてくれた。

笑顔を取り戻したのは、
他でもない彼の存在のおかげであることを、
私は知っている。

写真はしょせん写真だ。
けれど、写真には、人の心の痛い痛いを溶かしてしまうほどの力もある。
写真で出逢って、写真でつながって、写真で深め合った彼と私は、
これからも写真と共に生きていくのだと思う。

きらいな顔が好きな顔になった。
笑ってる自分がいやじゃなくなった。

人に言わないこともたくさんある。
言っても仕方のないことも。
本当に苦しかった。
人を傷つけたし、傷つけて傷ついた。
そこらじゅうにみんなの痛みが転がっていた。
きっと今もそうだ。
本当に色々あったし、今もある。

そんな中たくさんの人に支えられてる。
笑えるようになった私から、その笑顔が好きになれた私から、
そのすべての人にありがとうを伝えたい。
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by emiya_xxx | 2007-08-27 09:21 | こころ